生肉の提供・禁止などまとめ

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はじめに

レバ刺しが禁止された事は皆さん記憶に新しいと思いますが、レバ刺し以外にユッケ等の生肉にも規制がかかりましたが、ユッケの提供は決して禁止されたわけではありません

NET上に色々な情報が混在しているため、自分の中で現状を整理してみたいと思います。

レバ刺しの提供禁止

肉食動物が獲物を捕獲した際に、一番最初に食べるのがこのレバーの部位だと言われています。 新鮮でなければ生で食べる事のできない栄養価の高い部位です。

人気の高かった牛のレバ刺しですが、腸管出血性大腸菌による重い食中毒を引き起こす可能性があり、 新鮮なレバーであっても、安全に生で食べるための方法が現状ないため、平成24年7月から牛のレバーを生食用として販売・提供することが禁止されました。

牛のレバ刺しが禁止された代わりに、豚のレバ刺しを提供するお店が現れました。豚肉は、細菌や寄生虫による食中毒の危険性が高いため加熱して食べる事が一般的で、 生食用として提供・販売することは法的に規制されていませんでした。

牛のレバ刺しの代わりとして、飲食店などで提供される実態を受けて、平成27年6月12日から内臓類を含む全ての豚肉の生食用として販売・提供が禁止されました。

提供が禁止されているもの

牛の生レバー
違反者には2年以下の懲役または200万円以下の罰金を科す罰則があります。

豚肉の生肉(内臓含む)
こちらも、違反者には2年以下の懲役または200万円以下の罰金を科す罰則があります。

加熱用レバーの提供方法

牛のレバ刺しが禁止になったため、当然牛のレバーは『加熱用』として提供・販売されるわけですが、加熱されていない状態で販売・提供する事も多いです。 その場合は、十分な加熱が必要である旨の案内をしなければいけません。

焼肉-kai-でも、ホルモンメニューにレバーありますが、メニューでの表記は『レバー』ではなく『焼きレバー』としており、 注意書きとして、『※加熱用です。中心部まで十分に火が通り、中心部の色が変わるまで、加熱してください』と表記しています。

条件付きで提供できるもの

平成23年10月1日から、規格基準の要件に適合しない生食用食肉(牛肉)の取扱いが禁止されました。 これに違反した場合には、食品衛生法違反として行政処分の対象となります。

対象
生食用食肉として販売される牛の食肉(内臓を除く)
(例)ユッケ、タルタルステーキ、牛刺し、牛タタキ等

条件
・腸内細菌科菌群が陰性であること
・生食用食肉専用の設備を備えた衛生的な場所で、専用の器具を用いて加工すること
・加工は、腸管出血性大腸菌のリスク等について知識を有する者が行うこと
・加工に使用する肉塊は、枝肉から切り出した後、速やかに加熱殺菌を行うこと
・冷蔵品は4℃以下、凍結品は-15℃以下で保存すること
・調理は、腸管出血性大腸菌のリスク等について知識を有する者が行うこと
・調理を行った生食用食肉は、速やかに提供すること
・一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがある旨の表記
・子供、高齢者その他食中毒に対する抵抗力の弱い者は食肉の生食を控えるべき旨の表記

などがあげられます。

焼肉店などの飲食店で生肉の提供を行う際は、生食用食肉専用の設備というのが厄介で、衛生的な調理場であるのはもちろんですが、生食専用のスペースの確保など、 よほどのスペースがない限りこの条件を満たすのは難しいようで、焼肉-kai-では、この広さでは無理です。とお店のキッチンのスペースを見て即答されてしまいました。

条件付で提供できる生肉を飲食店で提供するには

上に書いたような条件を満たし、許可を得る事ができれば、合法で安全な生肉を提供できるのですが、多くの店舗が許可を得るのが難しいのが現状です。

では、結局小さなお店では牛の生肉は提供できないのかというとそうでもありません。

許可を得た施設で加工された生肉を購入すれば許可を得る事ができない店舗であっても提供は可能です。 ただし、これにも条件があります。

保管
適正温度で保管するのはもちろんですが、保管時に他のお肉等と接触して菌が付着しないよう分けて保管する必要があります。

タレと混ぜる事はできない
ユッケを提供する際は、タレなどに絡めて提供する事が多いですが、タレに生肉を絡めるのは『調理』にあたり、この調理は禁止されています。 調理する際に菌が付着するのを防ぐためだと思います。

では、どうするかというと、タレと生肉はお客様に絡めてもらいます。 基本的に施設で加工された生食用のお肉を仕入れた際は小分けされパックされています。 このパックの開封のみ行い、別にタレを添えて提供し、お客様に絡めてもらうという方法です。

この時の『封を開ける』という行為も重要で、パックは冷凍されている事が多く、保管温度は冷凍温度です。 『販売』するのであれば問題ないのですが、飲食店で『提供』する際は解凍して提供するため、お肉の温度と保管温度の表記が異なるため、 開封は必要になるようです。

生食用の表示
飲食店等における消費者への注意喚起も重要との考えで、飲食店であってもメニュー表などのわかりやすい場所に『生食用』の表示が義務付けられています。

危険性の表示
先ほども記載していますが、飲食店で提供する際も、一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがある旨の表記・子供、高齢者その他食中毒に対する抵抗力の弱い者は食肉の生食を控えるべき旨の表記が必要です。 なお、「子供」、「高齢者」、「その他食中毒に対する抵抗力の弱い者」については、3つとも全て表示する必要があります。

資料の保管
生食用食肉(牛肉)のと畜場や加工施設の名称、お肉の個体識別番号や枝番、ロット番号などの資料が購入時に届くと思いますので、それらの資料を保管しておく必要があります。



色々と条件はありますし、現在の生食用の加工は肉塊の表面に熱処理を加え、菌を殺しトリミングをするという手法なため、仕入れ値が5,60gの一人前で1,000円を越えるという所も多く、 冷凍保管で解凍後はすぐに使わないといけないなど扱いが難しいのが現状です。

法規制はないが危険の高いもの

牛の内臓(レバーは除く)
タン刺しやハツ刺しなどのメニューを見かけた事のある方もいらっしゃると思います。 今のところこれらに関しては規制はありません。 鮮度や他のお肉との接触を防ぐための管理には気を付けましょう。

鶏肉
鶏肉の生食にも規制はないようですが、生で食べないよう注意喚起は出ています。 私としても鶏は菌が多いという話は良く聞くので禁止されてはいなくても、おすすめできないように思います。 鶏刺しで食中毒なんてニュースも見たことがあります。

生肉を使いたいのであれば

生肉にはリスクはつきものなので、決しておすすめ!というわけではありませんが、牛・鶏・豚に比べ馬は菌が少ない?検出されない?などの資料を良く目にします。

馬刺しなどは食べた事のある方は多いと思います。 焼肉-kai-でも馬肉のユッケは提供しています。馬のレバ刺しなども提供できればと色々探しているのですが、なかなか安定的に仕入れるのは難しいようです。

馬肉といえば、熊本県が有名ですが、牛・豚のレバ刺しが禁止になってからは、馬のレバ刺しに目を付ける方が多くなるのは当然で、牛のレバーに比べ馬のレバーは一頭から多くの量はとれません。 そのため、非常に希少になっているようで、熊本内の飲食店でも提供しているお店はそれほど多くないようです。

レバ刺しに関して気を付けて欲しい事

牛のレバ刺しは禁止されたので、牛のレバーは加熱用として売られていますが、 自己責任で加熱用のレバーを生で食べるという話を聞いた事があります。

規制前は、レバ刺しとして提供される認識を持って加工されていたレバーも、今ではその認識なく加工されている可能性も十分にあります。

これまでは、隔離・消毒・殺菌を行って加工していた生食用のレバーが現在は他のお肉を加工したまな板・包丁で加工されていたり、他のお肉に接触しているという事です。

私は何度も食べて何もなかったから大丈夫という考えは、通用しない可能性もあるので十分注意してください。

最後に

規制は厳しくなる一方ですが、安全を守るためにも仕方のない事だと思います。

それでもやはり生肉が好きな方はたくさんいらっしゃいます。

現状は上に書いたようなルールですが、新しい加工の手法が発見されれば、また食べれるようになる可能性もあります。

安全のためにも。また重い罰則もあるので、しっかりとルールを守りましょう。 生肉のご要望の多い焼肉店としても、今後の新しい発見や技術に期待したいです。

記事作成日:2017.08.12

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