固いお肉を柔らかくする方法と固くならないように焼く方法

硬いお肉

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はじめに

外国産の固いお肉が好きと言う知り合いがいるので、何とも言えませんが多くの方は柔らかいお肉が好きだと思います。 薄切りにしたお肉であれば、多少固いお肉であってもそう気にならないと思いますが、ある程度の厚みのお肉を食べる際や、特にステーキなど厚めのお肉を食べる際はお肉が固すぎるとせっかくの御馳走が台無しになってしまいます。

ランクの高い黒毛和牛であれば、霜降りがしっかり入っているため、固い部位を除けば特別な事をしなくても柔らかくて美味しいお肉が食べられると思いますが、ご家庭で食べるお肉を毎回高級な黒毛和牛にするというのはなかなか経済的にも厳しいと思います。

当焼肉店では、A4等級の上を扱っているので、お客様に提供している牛肉に関しては柔らかく食べられるような工夫はあまり必要ないのですが、ホルモン類やお客様には出せない凄く固い部分のお肉をまかないとして食べる際など柔らかく食べる工夫をしています。

という事で今回は、固いお肉を柔らかくする方法をご紹介したいと思います。

お肉が固い理由

せっかくの御馳走のお肉が固くて台無しになってしまう理由はいくつかあります。

筋肉質な赤身肉
まずは肉の赤身部分が固い場合があります。 もちろん牛や豚の運動量や脂肪の量、血統などによって大きく違ってはきますが、良く動かす部位であれば筋肉質な肉質となり固くなりますし、ほとんど動かさない部位であれば柔らかいお肉になります。 そのため、ステーキなどする際は特に例え上質な黒毛和牛であってもステーキにむく部位とむかない部位があります。

筋・繊維の処理
筋や繊維の処理が甘かったり、切り方を間違えると、食べる際に筋や筋がひっかかり、嚙み切れず結果、『固い』お肉になってしまいます。

水分量
誤った調理方法や焼きすぎによって、お肉の水分が失われ固くなってしまう場合があります。

お肉の切り方

まずはお肉の切り方です。ご家庭でお肉を調理する際は既にカットされたお肉を購入される方が多いと思いますが、肉塊の状態で購入される方もいらっしゃると思います。

肉を切る向き図解

お肉を切る際の大原則は、肉の繊維を断ち切るように切ることです。 上図でいうと、お肉の繊維は黒の矢印の方向に流れています。肉塊の側面を見ていただければわかりやすいかと思います。

この繊維を断ち切るように切るので、カットする方向は、『青線』の向きが正解です。

繊維・筋を切る 叩く

上のお肉の切り方で説明したように正しい向きでカットしたとしても、お肉には多くの繊維が流れており、部位によっては筋も残っています。

繊維を切る図解

お肉と脂の間には筋がある部分が多いです。そのため、上図の青線のように包丁で切り込みを入れて筋を断ち切りましょう。 厚いステーキ肉の場合は両面に切り込みを入れましょう。

他にも、上の『ジャガード』と呼ばれる商品や、『ミートハンマー』などで叩いて柔らかくする方法もあります。 効果の高い方法ですが、やりすぎには注意しましょう。お肉の見た目がボロボロになってしまったり、柔らかくしすぎて(穴をあけたり、叩きすぎて)お肉の旨みが外に流れ出てしまう場合があります。

そのため、もの凄く固いお肉にはおすすめですが、それほど固くないお肉の場合は叩く回数、力を極力少な目にしましょう。

専用のアイテムがなくても、包丁の背で叩いたり、フォークを刺すなど、ご家庭にあるもので代用することもできます。

切り込みを入れる

切り込み図解

この写真は、焼肉-kai-でご提供している厚切りタンの画像です。他にも牛ホルモンのミノを出す際もこのような切り込みを入れています。

こういった十字の切り込みを入れる事で噛みきりやすくなります。噛みきりにくい『ミノ』もこういった切り込みを入れる事で、サクサクした食感に変わります。

ステーキ肉などの際は、ここまで深く切り込みを入れない方が良いと思いますので、包丁の刃先で軽く引っかくようにお肉の表面に切れ目を入れると良いと思います。

お肉を室温に戻す

お肉を焼く際、お肉が凍っていたり、冷えていると、お肉の外側から焼かれ中心部には熱が入っていないなどの焼きムラの原因になります。 中心部まで熱が通る頃には、表面に近い部分は焼きすぎになってしまい、水分が失われ固くなってしまいます。

そのため、お肉は冷蔵庫から出してすぐ焼くのではなく、一度室温に戻してから焼きましょう。

ただし、これは『霜降りの少ない分厚い肉』に関して言える事です。 霜降りのしっかり入った黒毛和牛を室温に置いていると、すぐに脂が溶けてしまいます。 また、薄切りのお肉であれば冷蔵庫から出してあっという間に室温に戻りますし、中心部がどうのといった厚さもありません。

塩は焼く直前に

お肉を焼く前にお肉に塩をふる事も多いと思いますが、塩をふるのは焼く直前にしましょう。

塩をふってお肉を置いておくと、浸透圧の関係でお肉の中の水分が流れ出てしまい、お肉が固くなる原因、パサつく原因になってしまいます。

焼きすぎない

お肉を焼きすぎると、水分が失われ、固くなったり、パサつく原因になるので注意しましょう。 これまでに説明した、表面に切り込みを入れる作業や、室温に戻すといった作業は火の通りを良くし、ムラなく焼けるとことで焼き過ぎになるのを防ぐといった効果もあります。

食べる際のお肉の向き

この記事の始めに、肉塊を切る際は肉の繊維を断ち切るように切ると書きました。 そのため、ナイフで切る前の盛られたステーキの繊維の向きは天井(空)の方向に流れている場合が多いはずです。 食べる際は、お皿に盛られたままの向きで口の中入れて噛みます。

そうすると、繊維の流れと同じ方向で噛むので、繊維と繊維の間を縫って噛むことができ繊維が気になりません。 逆向きに口の中へ入れると何本もある繊維が横向きになり、その全ての繊維を噛み切る事になります。

最後に

ここまでに書いたお肉を柔らかくする方法はさほどお肉自体の味に変化を与えないため、肉本来の味を楽しむことができると思います。

他にも柔らかくする方法はたくさんありますが、私が知っている他の柔らかくする方法は、何らかに漬込む方法で少なからずお肉の味に影響を与えるため、上記方法のご紹介にとどめておきたいと思います。

今回は『焼く』際に柔らかく食べる方法で記事の量として成り立ってしまいましたので、焼く以外の調理をされる際に役立つ情報としてまた機会のある時に他の方法をご紹介したいと思います。 気になる方は調べてみてください。

『焼く』という調理方法の場合はできればこの記事で紹介したような方法をおすすめします。 漬込む系の柔らかくする方法はどうしても少なからずお肉の味に影響を与えてしまいますし、手間や、漬込むもの自体の費用もかかってしまいます。 上記方法を使っても固くて食べられないようなお肉は、『焼く』以外の、例えば煮込む系の料理などに適したお肉だと思います。

もちろんタレ味のステーキだって本当に美味しいのですが、お肉本来の味を楽しんでいただく焼肉店をやっている私ですのでここはあえて主張してみました。 ゴメンなさい。

記事作成日:2017.02.09

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