そのお肉は本当にロース? カルビ・ロースの定義

ロース

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カルビ ロース 定義

はじめに

焼肉を食べに行くと、カルビ・上カルビ・特上カルビ、ロース・上ロース・特上ロースといった表記を良く見かけますし、そういった注文の仕方をされるお客様も多いかと思います。

カルビは脂の多いお肉、ロースは赤身のお肉といった認識の方もいらっしゃるのではないでしょうか。 脂が多い部位をカルビとして、赤身の多い部位をロースとして提供している焼肉店も存在します。

正しい表記が行われていないお店も良く見かけますが、『正しい表記』について書きたいと思います。

カルビの定義

『カルビ』という言葉は韓国語から来ており、韓国語でカルビは『あばら』を意味します。 つまりはあばら骨のまわりのお肉→バラ肉を指します。

『バラ』と名のつくお肉には肩バラ(マエバラ)・三角バラ(肩バラに含まれる)・トモバラ(ナカバラとソトバラに分かれる)などがあります。 この肩バラとトモバラを分解していくと次のようになります。

肩バラ ブリスケ
三角バラ
トモバラ ナカバラ ボンショウ
カイノミ
それ以外
ソトバラ ささみ
タテバラ
うちはらみ

『バラ肉』をカルビと呼ぶのであれば、上記の部位のいずれかが、『カルビ系』のお肉ということになります。

この中で、カルビ・上カルビ・特上カルビと呼ばれるものに振り分けられると思いますが、どの部位が【並】でどの部位が【特上】でといった決まりはないので、並・上・特上の判断はお店さん次第です。

ここまではご納得いただける方も多いと思いますが、上の表に書いた部位以外の部位をカルビと言って出しているお店はたくさんあります。 結局はカルビの定義は曖昧であって、お店がカルビと言えばカルビという認識です。

なので焼肉屋さんを始めて毎日お肉と格闘していると、切って出されたお肉を見ると100%とは言えませんが、黒毛和牛のお肉であれば、どの部分のお肉かわかります。

自分がお客さんとして焼肉屋さんに行く際は、『ふ~ん。ここのお店のカルビはこの部位なんだ。』とちょっと嫌なお客さんになってしまいます。

ただ、カルビを注文してバラ肉以外が出てきても腹は立ちませんが、あの部位が食べたい!という時は部位名で出してくれるお店に行くか、自分のお店のお肉を購入して食べます。

ロースの定義

『カルビ』を注文して、何が出てこようと腹は立ちませんが、『ロース』を注文して違うものが出てきた時は、何にも言わず黙って食べますが、『この嘘つき!!』と腹が立つ場合があります。

カルビとは違い、ロースと呼べる部位は決まっています

ロースと呼べる部位は、【肩ロース】、【リブロース】、【サーロイン】の3つの部位だけです。

ただし、『もも肉のロース』などという表記であれば3部位以外のロースと呼べない部位のお肉であっても『ロース』を名乗ることができます。

曖昧なカルビと部位の決まっているロース

では何故『カルビ』の定義は曖昧なのに『ロース』は部位が決まっているのかご説明したいと思います。

数年前の仕入れ値です。今は値段がもの凄く上がって悲鳴をあげたいくらいです。

部位 kg単価 歩留 最終g単価
トモバラ 1,600円 50% 320円
もも 2,800円 70% 400円
肩ロース 3,500円 70% 500円

ご覧の通り、ロースは高いです。 悪気はなくとも、赤身 = ロース という認識のお客様も多いことからもも肉をロースとして提供していたり、バラ肉をロースとして提供すると、実際のものよりも優良であると消費者に勘違いさせてしまう表示だ。 と問題になり2010年に消費者庁から景品表示法の観点から指導が入りました。 小売業に対しては決まりがあったのですが、飲食店に対しては決まりがなかったのです。

大きなチェーン店では指導も入り改善されていると思いますが、小さな店舗では知ってか知らずかこのルールを守っていないお店があります。

ある程度規模の大きなお店や一頭買い付けをしているお店さんでないのに、カルビとロースの値段が逆転してロースの方が安いお店を見ると、正直、何を出しているんだろう。 どいう仕組みなんだろうとすっごく気になってしまいます。 もちろん逆転していても、価格設定はお店の自由ですので、正しい商品を出しているお店さんがほとんどだと願いますが。

今回は不満のこもった愚痴みたいになってしまいましたがお許しください。 カルビとロースの値段が逆転してるからといって、ルールを破っているとは限らないので、その点だけは念押しさせてください。

記事作成日:2016.11.24

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