牛肉の格付け等級

牛肉の格付け等級

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牛肉 格付け 等級 A4 A5

はじめに

B3・B4・B5・A3・A4・A5等級といった表記を目にしたり聞いたりしたことはあるかと思います。 今回は、この表記の意味とお肉を買う際やお店で食べる際のアドバイスができたらと思います。

格付け アルファベットの表すもの

まずは表記されているアルファベットについてご説明したいと思います。

歩留等級(A・B・C)
アルファベットにはA・B・Cの3つの等級があります。このA・B・Cのアルファベットは、部留等級を表す記号です。

大雑把に言うと最終的に食べる際に除去される皮下脂肪の部分の厚みや、食す部分の厚みなどを考慮して決められます。 例えば同じ50kgの枝肉を購入した際に『A』ランクの牛肉の方が『C』ランクのお肉に比べて食べられる部分が多いです。

つまりは、基本的にお肉を扱う業者さんやお店が参考にするランクです。 一般の方が購入される際は特別な場合を除いて、余分な部分は既に除去された状態で購入されるかと思います。

等級 歩留基準値 歩留
A 72以上 部分肉歩留が標準より良いもの
B 69以上72未満 部分肉歩留の標準のもの
C 69未満 部分肉歩留が標準より劣るもの

歩留基準値=67.37 +〔0.130×胸最長筋面積(cm²)〕+〔0.667×「ばら」の厚さ(cm)〕−〔0.025×冷と体重量(半丸枝肉kg)〕−〔0.896×皮下脂肪の厚さ(cm)〕

格付け 数字の表すもの

次は数字についてご説明します。 数値は、肉質等級を表しています。

肉質等級は、『脂肪交雑』、『肉の色沢』、『肉の締まり及びきめ』、『脂肪の色沢と質』の4項目から判定されます。

脂肪交雑
脂肪交雑が多いものは評価が高く、少ないものは評価が低くなる判定基準です。

脂肪交雑判定基準
【出典:公益社団法人 日本食肉格付協会

●脂肪交雑の等級区分
等級 B.M.S. No.
5 かなり多いもの No.8 ~ No.12
4 やや多いもの No.5 ~ No.7
3 標準のもの No.3 ~ No.4
2 やや少ないもの No.2
1 ほとんどないもの No.1


肉の色沢
肉の色や光沢によって判定されます。

肉の色判定基準
【出典:公益社団法人 日本食肉格付協会

●肉色及び光沢の等級区分
等級 肉色(B.C.S. No.) 光沢
5 かなり良いもの No.3 ~ No.5 かなり良いもの
4 やや良いもの No.2 ~ No.6 やや良いも
3 標準のもの No.1 ~ No.6 標準のもの
2 標準に準ずるもの No.1 〜 No.7 標準に準ずるもの
1 劣るもの 等級5~2以外のもの


肉の締まり及びきめ
肉の締まりが良くきめが細かい程高く評価されます。

●肉の締まり及びきめの等級区分
等級 締まり きめ
5 かなり良いもの かなり細かいもの
4 やや良いもの やや細かいもの
3 標準のもの 標準のもの
2 標準に準ずるもの 標準に準ずるもの
1 劣るもの 粗いもの


脂肪の色沢と質
脂肪の色、光沢及び質によって判定されます。

脂肪の判定基準
【出典:公益社団法人 日本食肉格付協会

●脂肪の色沢と質の等級区分
等級 脂肪色(B.F.S. No.) 光沢と質
5 かなり良いもの No.1 ~ No.4 かなり良いもの
4 やや良いもの No.1 ~ No.5 やや良いもの
3 標準のもの No.1 ~ No.6 標準のもの
2 標準に準ずるもの No.1 〜 No.7 標準に準ずるもの
1 劣るもの 等級5~2以外のもの


肉質等級の決定方法

肉質等級の決定は、上記4項目について判定し、その項目別等級のうち最も低い等級に決定して格付されます。

項目 等級 肉質等級
脂肪交雑 3 3
肉の色沢 4
肉の締まり及びきめ 5
脂肪の色沢と質 4

つまり、『5等級』であれば4項目全てが最高評価であり、『3等級』であれば4項目とも【3】のお肉もあれば、 1項目だけ【3】評価で残り3項目が【5】の評価である可能性があります。

個人的意見

ここからは私の主観的な意見となりますので、ご注意ください。 好き勝手に書いてます。

評価が高い=美味しいではない
自分のお店がA4等級をうたっておいてなんですが、A5等級だから美味しい。 B3だから美味しくない。と決めつけてしまうのは良くありません。

しかし、評価が高いお肉程高値で取引されるのが現状であり、高値で売るために生産者も霜降り度合いを高めなければいけません。 霜降り度合いを高めるために意図的にビタミンAを欠乏させてさしが入りやすくする生産方法もあります。 健康的にストレスなく育てた牛の方が安く売られてしまう現状は残念ですよね。

最近では、霜降りのあまり入らない赤身肉やA5等級ではなく、A4等級のお肉の人気が上がってきているように思います。

それでもやっぱり評価は無視できない
すぐに反対のことを言って申し訳ないのですが、それでもやっぱり評価の高いお肉の方が美味しいお肉は多いと思います。 もちろん格付け評価が低くても美味しいお肉も絶対に存在しています。

見た目も重要
料理を食べる際、ただ美味しければ良いというわけではないと思っています。 格付け等級は味にはまったく関係ないという意見もありますが、柔らかさや見た目に関しては大いに関係あると思います。 さしが綺麗に入ったお肉は本当にきれいで美味しそうで豪華に見えます。 この『美味しそう』という先入観は非常に重要で化学的に味がまったく一緒であっても、美味しそうなお肉と不味そうなお肉を食べれば美味しそうなお肉の方が美味しく感じると思います。

逆に、刺しの多い(脂の多い)お肉が苦手な方には、重たそう。といった見た目に見えてしまう事もあります。

部位によっても違う
格付けを行う際、特定の部位を見て判定し、牛1頭に対して1つの評価が付けられます。 さしの入りやすい部位であれば3等級であってもそれなりにしっかりさしは入ります。

逆にさしの入りにくいところであれば、A4・5等級であってもそれほどさしが入らない赤身部分もあります。 部位によって食べたい等級が分かれるかもしれません。

等級の範囲の広さ
例えばぎりぎり5等級になれなかった4等級と、ぎりぎり3等級にならなかった4等級があったとします。 味の良否はさて置き、見た目に関してだけ言っても私が思うにまったく別ものです。

1、2等級はほぼ出回っていないので、目にするのは3、4、5等級の3段階しかないです。 これでは数値だけ見ると凄く大雑把な評価だと感じます。

まとめ

全然意見がまとまってないじゃないか。と思われるかもしれませんが、その通りです。 あくまでも、お肉選び・お店選びの際の1つの判断基準だと思ってください。

結局はお店の方針だと思います。 こだわりを持ってA5等級を扱うお店なのか、ただただA5等級を仕入れているお店なのか。

黒毛和牛と名の付く安いお肉を扱っているのか、格付けの評価は良くなくとも美味しい赤身肉にこだわって仕入れているお店なのか。

結局は実際にお店に行ってみないとわからないという結論になってしまいましたが、 WEBページや情報誌などに等級以外にもお店のお肉選びのこだわりの情報が隠されているかもしれません。

記事作成日:2016.11.23
記事更新日:2017.10.11

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