被保険者5人未満の会社は代表・役員でも業務上災害に健康保険が使える場合がある

業務上のケガ

労災保険とは

労災

『従業員』が業務上、通勤途中にケガなどをすれば、この『労災保険』が適用され補償を受ける事ができます。

労災保険を利用する際は、『健康保険』は使用せず、治療費を全額負担し、後程申請をする事で治療費が戻って来る仕組みです。

この労災保険ですが、事業主や法人役員(兼務役員は除く)、従業員であっても事業主と同居の親族などは基本的に労災保険は適用されません。

中小企業の事業主であれば、特別加入制度を利用すれば労災保険を適用する事が可能ですが、費用が発生します。

従業員と同じような作業を事業主などの労災保険対象外とされる方も行う可能性があるため、設けられた制度ですが、労働保険事務組合や労災の特別加入を取り扱っている団体などに労働保険関係の事務を委託し、そこを通して特別加入しなければならない仕組みになっているため、保険料以外にも手数料を取られるなど費用がかさむため、『特別加入制度』を利用せずに個別に保険に加入している経営者の方が多いのではないでしょうか。

健康保険とは

健康保険

健康保険は、労災保険が適用されない場合の負傷や病気などの際に給付が行われます。

しかし、事業主や役員等は業務中のケガであっても労災保険は適用されませんが、この健康保険の給付を受ける事もできず、業務中にケガをしても全額自己負担しなければいけません。

事業主や役員等の治療費を会社の経費とする事もできないため、治療費を会社のお金で支払った場合、役員賞与として扱わなければならず、治療費が高くなるとかなり痛い出費となってしまう厳しい決まりがあります。

『労災保険』『健康保険』を業務中のケガ(災害)に利用できない経営者などの方は、しっかりと別の保険に加入しておくのが安心です。

健康保険が使える例外

ここからが今回の記事の本題です。

上で説明したように、業務中等の災害に関しては、代表・役員等は保険給付の原則対象外とされています。

しかし、「被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者等であって、一般の従業員と著しく異ならないような労務に従事している者」に関しては 一般の従業員と同様の業務をしていると推測され、健康保険の給付を受ける事が可能です。

例えば、代表(被保険者)・取締役(被保険者)・社員2名(被保険者)・パート4人(社会保険未加入)といった8人で運営している飲食店があったとします。

一般的には、社員2名、パート4名の方が業務中にケガをした場合は労災保険が適用され、代表・取締役がケガをした場合は労災・健康保険は適用されず、全額自己負担となるのですが、 この例の場合、被保険者は4人(5人未満)なので、代表・取締役が業務中にケガをした場合でも健康保険の給付を受ける事ができる可能性があります。

このブログでは飲食店の事を書いているので、飲食店の話をすると、2,3人の社員とパート、そして自分(オーナー)といった構成でお店をされている方は多いのではないでしょうか。

この場合、オーナーの方は経営に関わる代表としての仕事をするかたわら、仕込みをしたり、営業中に厨房やホールで他のスタッフと同様の仕事をする事もあると思います。

そのような場合にケガをしたとしても、特別加入制度を使っていなければ労災の申請を行う事はできませんが、健康保険の給付を受ける事は可能です。

しかし、忙しくなりもう一人社員を雇い、被保険者が5人になってしまうと、この例外措置は適用されず健康保険の給付を受けることができなくなってしまいます。

最後に

幸い私の職場では業務中に病院へ行くような事故やケガは発生していませんが、毎日包丁を使うので誤って指を切って縫うはめに。という事態も考えられなくはありません。

健康保険が使えれば費用面では少し安心です。

私はこの事を知らず、先日たまたま聞いて調べてみると自分は健康保険が使える事を知りました。

病院で教えてくれる可能性は低いので、使える・使えない事を事前に知っておくと、もしもの時には慌てずにすむかもしれません。

また、仕事で腰を痛めて整体などに行った際も、『仕事で腰が』などというと、しっかりしている所では『ん?健康保険適用外じゃない?』というニュアンスで対応される事もありますが、堂々と健康保険を使えるかもしれません。

記事作成日:2018.07.05
最終更新日:2021.09.14