赤ワインと白ワインのグラスを分ける理由

赤ワインと白ワインのグラス

お酒に合ったグラス選び

お酒は『ビール』と『焼酎』と『日本酒』だけ。

というシンプルなラインナップのお店もために見かけますが、お客様の飲まれるお酒の種類が多様化しており、『ビール』『焼酎』『日本酒』『ワイン』『梅酒』『カクテル』『酎ハイ』など様々な種類のお酒を扱っているお店も多いかと思います。

さらには、同じ『ビール』であっても、日本で良く飲まれる『ピルスナー』タイプのビールや『エール』タイプのビールなど様々な種類があります。

そういった数多くのお酒の1つ1つには、香りであったり、温度などの飲み方であったりと様々な特徴があり、その特徴に合ったグラスを選ぶ必要があります。

しかし、飲食店を運営する上で、グラスにこだわっていると様々な問題が発生します。

  • グラスを保管するスペースの問題
  • グラスの購入費用
  • スタッフ教育の時間 など

そのため、どこかで折り合いをつけなければいけません。

そうは言っても、お店のウリにしているこだわって提供しているお酒のグラス選びが間違っていてはおかしいですし、高級なお酒を扱っている場合も、他のグラスを使いまわしていては高級感が失われてしまいます。

まずは、お酒に合ったグラス選びの知識をしっかりと身につけて、お店で扱うお酒と見比べて、しっかりと考えてグラスを選ぶようにしましょう。

一言で『赤ワイン』『白ワイン』と言っても様々な種類のワインがありますが、取扱いのあるお店も多いと思います。

今回は『赤ワイン』と『白ワイン』のグラス選びの方法をご紹介したいと思います。

ワインの特徴からグラスを選ぶ

お酒に合ったグラス』を選ぶためには、そのお酒の特徴を理解する事が大切です。

特に『ワイン』に関してはグラス選びはとても重要です。

丸みを帯びたワイングラス独特の形状は、『色合い(視覚)』・『香り(嗅覚)』・『味(味覚)』を楽しむために設計されています。

赤ワインの特徴

赤ワインは『黒ブドウ品種』からつくられ、種や皮を除去せずにそのまま発酵させてつくられるワインです。

そのため、ブドウの果皮や種に含まれる渋味が味に出る特長があります。

冷やしすぎると渋味を強く感じやすいため、冷やしすぎずに飲むのが一般的です。

保管方法や提供時のワインの温度に関しては別記事に記載していますので、興味のある方は見ていただけると嬉しいです。


ワイン保管
ワインの保管方法と提供温度

ワインセラーのない飲食店でのワインの保管方法とご提供時の温度


赤ワインの入ったグラスを回している光景を良く目にすると思いますが、グラスを回すことでワインが空気に触れて酸化が進むことにより、ワインの味わいや香りを変化させるためです。

余談ですが、右利きの人は左回り、左利きの人は右回りに回すことがワインのマナーです。

空気に触れさせる、香りを楽しむことから、赤ワインのグラスは、

赤ワイングラス選びのポイント

空気に触れる面積を大きくするため大ぶりなサイズ

香りを逃がさないよう丸みを帯びた形

のものを選ぶと良いです。

白ワインの特徴

白ワインは『白ブドウ品種』からつくられ、種や皮を取り除いて醸造されるワインです。

果皮や種子に含まれるタンニンがワインに渋みや深みを与えますが、白ワインは種や皮を取り除くため、赤ワインに比べ味わいの要素が少なくシンプルなため、赤ワインよりも温度による味の感じ方の影響を受けやすいです。

冷やして飲むのが一般的です。

そのため、赤ワイン専用グラスのように『表面積』が大きくなるようなグラスを用いると、すぐに温度が上がってしまいます。

白ワインのグラスは、冷たい温度を保つため小さいサイズ(表面積の小さくなるグラス・短時間で飲み切れる量が入るグラス)のものを選ぶようにしましょう。

グラスのご紹介

01ボルドー型とブルゴーニュ型グラス

赤ワイングラスを選ぶ際は、『ボルドー型』と『ブルゴーニュ型』のグラスが有名です。

ボルドーワインとは

フランスのボルドー地方で作られるワインで、赤・白・ロゼ・スパークリングなど甘口から辛口まで様々なワインが作られますが、中でも有名なのは赤ワインです。

ぶどう品種を複数ブレンドして味わいを造り出しています。

ボルドーワインのボトルは、上図のような『いかり肩』の形状です。

ボルドーワインの品種

カベルネ・ソーヴィニヨン

メルロ

カベルネ・フラン

プティ

ヴェルド

主な品種は『カベルネ・ソーヴィニヨン』『メルロ』でどちらも色合いが濃く渋みも強く重厚な味わいが特徴です。

熟成する事により飲み口が柔らかくなるため、『熟成』に向いたワインです。

ボルドーワインとは

フランスのブルゴーニュ地方で作られるワインで、こちらは『単一品種』で作られます。

ブルゴーニュワインのボトルは、先ほどとは違い上図のような『なで肩』の形状をしています。

ブルゴーニュワインの品種

ピノ・ノワール

ガメイ(ボジョレーワインの品種)

色合いは淡く渋みはソフトで酸味や果実味が特徴です。

年月を置かずとも美味しく味わえます。

ボルドー型グラス

上に書いたように、『ボルドー』は渋みが強く、重厚な味わいであるため、一度に多くのワインが口の中に入ってくる形状は好ましくありません。

ボルドー型(チューリップ型)グラスの特徴としては、『飲み口』の広さがそれ程広くないため、おちょぼ口で飲むような形状に設計されており、口の中に入る流量が少なくなり、舌の上にワインが流れてくるため、ころがすように飲む事ができます。

もう1つは、グラスの最大直径と飲み口の直径の差が少ない形状をしています。

そのため、口の中へ流れ込むワインの速度もゆっくりになります。

『渋みが強い』『重厚な味わい』のワインで、少しづつ飲みたいワインを飲む際は、このボルドー型グラスを選びましょう。

ゆっくりと口の中にワインを含む事で、口の中のワインの滞在時間が長くなり、ワインの温度が上がる事で渋みをまろやかにしてワインを楽しむ事ができるグラスです。

ボルドー型グラス

逆に『ブルゴーニュ』は渋みはソフトで酸味や果実味を味わうため、スッと飲む事ができます。

ブルゴーニュグラスの特徴としては、ボルドー型のグラスに比べ金魚鉢のように丸みを帯びた形状をしています。

芳醇な香りを逃さないため、また最大直径と飲み口の直径の差が大きいため、グラスを水平にしただけでは口の中にワインが流れないため、『角度』をつけて飲まなければいけません。

そのため、口の中に流れ込むワインの流入速度が速くなるように設計されています。

そうする事で、口の中のワインの滞在時間が短くなり、温度変化を防ぎ、酸味のあるフレッシュな味わいを楽しむ事ができます。

02万能型グラス

万能型は幅広く利用できるグラスで、赤・白両方のワインに使う事ができます。

迷った際や、複数の種類のグラスを用意できない場合は、万能型のワイングラスを選びましょう。

グラスを分ける場合であっても、白ワイングラスに万能型を選択する事も多いのではないでしょうか。

03白ワイン用グラス

白ワイングラスは、『提供温度』の違いから、温度が上がりきらないうちに飲める、赤ワイングラスよりも小ぶりの大きさが特徴です。

白ワインの品種によってグラスを分ける場合もありますが、一般的に、香りを逃さないよう丸みを帯びた形状で、飲み口に向けて緩やかにすぼまった形をしています。

白ワイングラスを、『スパークリングワイン』や『日本酒』に使ってもお酒の魅力を引き立たせてくれます。

また、家でビールを飲む際もワイングラスで飲む事で、美味しく飲む事ができるかもしれません。

ワイングラスは、飲み口が薄いため、冷えたビールがいっそう美味しく感じるかもしれません。

04フルート型グラス

フルート型のグラスは、スパークリングワインを楽しむためのグラスです。

泡がたっている様子を視覚的にも楽しむ事のできる細長い形状が特徴です。

スパークリングワインの中でも、シャンパーニュ地方で作られたシャンパンなどの香り高いスパークリングワインに関しては、このフルート型のグラスではなく、『モンラッシェ型』などのもう少し丸みを帯びた形状のグラスを使い事で香りを逃さないようにする場合もあります。

最後に

上手くご説明できたかどうかわかりませんが、グラスによってワインの味が変化するという認識を少しでも持っていただけたでしょうか。

他にも、『高級感』『特別感』なども出てくるのではないでしょうか。

しかし、ワイングラスは

薄く割れやすい

価格が高額になる可能性

丸みを帯びた形状で洗いにくい

汚れや繊維などのあとが目立ちやすい

などの注意点があるため、飲食店などで扱う際は注意が必要です。

焼肉-kai-でも、用意しているグラスの中で、赤ワイングラスが一番高く、洗う際は慎重に洗うよう気を付けています。

また、お客様にご提供する際も特にワイングラスは、グラスにカケているところは無いか、汚れや繊維のあとが残っていないか、毎回チェックするようにスタッフに指導しています。

ここでご紹介した以外にも様々な形状のグラスがあるため、ワインの銘柄を豊富に取り揃えている店舗様は、グラスにもこだわってみてはいかがでしょうか。

記事作成日:2017.01.12
最終更新日:2021.08.18